大学院

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在学生の声

学校組織開発領域 河合 亮子

私は静岡県内公立高等学校での20年余の経験を経て、学校組織開発領域の学校等改善支援研究員として、農業高等学校で育む資質・能力とカリキュラム・マネジメントに関するアクション・リサーチに取り組んでいます。
学校組織開発領域の授業では、俯瞰的な視点から学校を捉え、今直面している課題やこれからの学校の在り方について学びます。未来の社会を見据えて考えることや、学校を地域社会との繋がりの中で捉えること、といった時間的・空間的な視野の広がりを得て見つめ直すと、高等学校の存在意義やミドルリーダーとしての自分の役割が明確に見えてきます。小・中学校籍の現職院生や熱意溢れる学部卒院生と学び合う授業は楽しく、自分の考えを深め、認識を確かにすることができます。
アクション・リサーチでは、探究的に学ぶおもしろさを実感しています。更に、自分の考えを現場の先生方にどう伝え、どう働きかけるかを試行錯誤しつつ実践していくことは、高いハードルではありますが大きなやりがいを感じます。
教職大学院での2年間で得た知見と新たな視点、院生仲間や大学院の先生方との繋がり、そして再確認した教育のやりがいと教職への情熱は、今後の糧になると思います。
教育方法開発領域 田村 響太郎

資質能力の育成を目指すことを基盤とした授業改革が教育改革として進められています。在職中は、様々な言葉が出てくる度にその理念や理論的な背景において勉強不足を感じました。そうした折、現職中学校理科教員として教職大学院教育方法開発領域へ進学し実践研究に専念する機会をいただきました。入学して得られた多くの時間で、何が変わるのか、なぜ変わるのか、そのために何をするべきなのかいった理論的背景や教育方法論を深く学ぶことができ視野が広がり満足しています。
現在、研究テーマは、科学的思考力の育成に焦点をあて、恐竜の復元の単元を開発・実践し、その成果の検証を通して研究を進めています。また研究テーマに関して、教育方法領域分野の先生方からの助言や充実したゼミ体制からもいつも刺激を受けています。1年次の研究成果は、静岡大学学術リポジトリに「中学校理科における思考スキルの系統性の検討」として整理し公開していただきました。皆様方に感謝の気持ちでいっぱいです。
教育方法開発領域 三田 凌

私は学部4年間を青山学院大学で過ごした後、静岡大学教職大学院に入学しました。学部時代は教員免許の取得を目標に、教科に関する勉強を中心に学びを深めていましたが、その中で関東圏と静岡県の教育の特色の違いを肌で感じたことで、こうした県外での学びや経験を地元である静岡県に還元していきたい、また静岡県の特色やニーズに合った教育の在り方を模索していきたいという思いを持つようになり、本専攻への進学を決めました。
私自身にとって教育学は学部時代とは異なる専攻分野にあたるため、最初は学問領域の違いに戸惑うことも多かったですが、様々な分野の先生方から丁寧な指導をしていただける環境の中で、充実した毎日を送っています。また学校における実習の中では、大学院の授業で学んだ理論を実際に児童生徒の前で生かしていくことの難しさを体感しながら、教育現場における実践力を鍛えることが出来ています。私は高等学校の教員を志望していますが、抱えている課題や生徒のニーズが学校ごとで大きく異なる中で、自分が赴任した先での教育課題を解決し、目の前の生徒に合った教育を体現できる教員になりたいと考えています。
生徒指導支援領域 鈴木 翔平

私は静岡大学理学部生物科学科で生物学や化学に関する学習や研究に取り組み、それに並行して教職課程の各科目も受講していました。その過程で学校や子どもを取り巻く様々な問題を知った時、さらに学校や生徒に対する理解を深め、より良い対応の仕方を学びたいと感じました。そして、学んだことを子どもの成長に還元したいと思い、静岡大学の教職大学院の生徒指導支援領域への進学を決めました。
静岡大学教職大学院では、私のような学部卒の学生と教育委員会から派遣されてきた現職教員とが一緒に学びます。このことが大学院の学びをとても有意義なものにしていると感じています。授業や休み時間に現職大学院生の方々と議論をしたり、意見交換したりする機会が多くあり、経験豊富な現職の方々の具体的な実践内容や教師としての考え方を聴くことができます。また、私自身の見解を受け止めてもらえることは、教師としての心構えを明確にするのに、とても価値があると実感しています。
加えて、教職大学院のカリキュラムでは、理論と実践の両方を学ぶことができます。特に学校現場で行う実習は、長期にわたり先生方や児童生徒に関わることができるため、貴重な体験になると思います。このような大学院生活を通じて、多くの学生の仲間とともに、自己の研鑽に努めていきたいです。